人の話はよく聞こう

1番がっかりくるのは、女性差別に遭遇した時女性の先輩に愚痴った、「そんなの良くあることだから適当にあしらっておけばいい」と「私なんかもう図太くなって、そんなの言ってくる方が馬鹿なんだから、って心の中で笑ってるわよー」とか答えられることだ。残念なことに私よりも1世代上の女性に女性蔑視の話をすると、殆どがこのパターンになる。

 

結局、まぁ若い頃は色々大変だったけど、笑って放っておくのが女の嗜み、みたいなのがうっすら透けて見える。私たちの頃はもっと大変だったのよー、という話で労ってほしいのかもしれない。それは、お疲れ様でした。その頃の多くの女性には黙る、耐える以外の手段はなかったのだろうし、そうやって耐えてきて、過剰適応して、それはそれは大変なことだったんだろうな。

だから、年配の女性の先輩には若い人たちが受けるマイクロアグレッションのことはわからないし、取るに足らないことで、それよりも私の話を聞いてよって感じなんだと思う。

 

私はお決まりのパターンになってしまうと、大変でしたね〜と逆に先輩の話を聞いて、その話は終了してしまう。最近はそういう話をすることすらやめた。愚痴の聞き役はもっぱら夫だ。

 

私は前の職場でセクシストの上司にパワハラを受け、もうどうにもそこで働きたくなくなって、逃げ出すようにやめた。今は一緒に働くほとんどの人が外国出身で、男性ばかりの職場でも失礼なことを言われる心配がなくなり、平穏に働いている。

でもなんとなく、後ろめたく感じることも多い。とことんセクシスト達と戦って後進に貢献できたんじゃないだろうか。そんな気持ちになる。

 

私が女性の先輩から感じる違和感や傷つけられた経験を下の世代にはさせたくないなと思う。でもきっと私も今の段階で誰かをすごく傷つけたりしてるんだろうなぁ。他人に対しての共感というか、理解というか、つまり人の話をよく聞こうな、と今日は思いました。

 

終わり